バウル移籍なのか！？

自分はヴィッセル神戸のファンだ。
大震災の瓦礫の中でチームを存続させてきた、神戸市民のチーム。
Jリーグ加入当初、元日本代表FWの永島が「故郷のために役立ちたい」という誠に男らしい理由で参画してから、幾多の困難を乗り越え、ようやくJ1に定着しつつあるチーム。

そのチームにあって、ここ数年DFリーダーとして活躍してきた土屋征夫、通称バウルが、どうやら移籍するらしい。ここ数試合ベンチにも入っていないし練習もチームとは別に行っており、しかもクラブから公式に「怪我」との発表がない。ということはおそらく移籍の準備期間に充てているのだろう。

もし真実だとしたら、なぜバウルが移籍してしまうのか？
おそらく理由はいくつかあるだろう。自分なりに考えてみた。

1．これまで一緒に闘ってきた選手達の相次ぐ移籍
　今年、シジクレイがガンバ大阪に移籍した。もともとバウルはシジクレイと一緒にやっていくために丸坊主にしたはずで、よき相棒だった。彼が抜けただけでもバウルにとっては寂しい出来事だったに違いないのに、さらにシーズン中に、チーム最古参の吉村や、サイドバックとして活躍していた松尾までが期限付きとはいえ他チームに移籍してしまった。J2に転落しそうな中で一緒に戦ってきた同僚たちが上層部の判断で次々にチームを離れていく。これでは彼自身のチームへの忠誠心が薄れてしまっても不思議はない。

2．フロントへの不信感
　今期、ヴィッセルではイルハンの獲得と早期離脱という茶番劇が展開された。人気取りのために7億近い金をつぎ込んで、チームは混乱した。また、これまでチームに貢献してきた選手達を次々と他チームへ放出する一方で、実績が充分とはいえない選手達をこれまた次々と獲得していった。神戸の選手達はいま、相当に混乱しているはずだ。これまで、いくつかの強豪からの誘いを断って神戸にこだわってきたバウルにとって、今年のフロントの動きは一種の「裏切り」に見えたのではないだろうか（というか、自分がバウルの立場ならそう思うに違いない…）。もはや去年までとはまったく別のチームになってしまった以上、バウルが神戸にこだわる理由を失ったとしても不思議はない。

　悲しいことだが、もう数週間も試合に出ておらず、しかもクラブ側からなんの説明もない。選手達の日記でもバウルのことに触れていない。ということは、どこかへの移籍が内定しているとしか思えない状況になってしまっている。

　なんということだろう。いま、ファンの間で根強い人気をもつバウルが、チームが非常に苦しいこの時期に抜けてしまうのか…。これではチームの士気がますます下がってしまう。特にDFラインが心配だ。

　今年は残留争いの心配はないと思っていたが、ひょっとしたらひょっとするかもしれないな…。

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